日本発のパブリックブロックチェーンとして注目を集めているASTARネットワークですが、直近ではASTARを基盤に地域の観光資源を活かしたNFT(デジタルお土産)を用いた地方創生プロジェクトが立ち上がるなど、「地方創生×NFT」の文脈で国産ブロックチェーンの活用が着実に進んでおり、日本のWEB3業界や地方の発展において、非常に有意義な取り組みとなるユースケースが生まれています。
本記事では、ASTARネットワークの概要から国内企業との提携事例、地方創生プロジェクトの紹介を行うことで、ASTARを介した地方創生プロジェクトが国内の発展に寄与する経済効果や将来的な「WEB×地方創生」の可能性など、分かりやすくお伝えしていきます。
ASTARネットワークとは何か?
ASTARネットワークとはPolcadot※1(ポルカドット)のパラチェーン※2として開発された日本初のパブリックブロックチェーンです。
イーサリアムと同様、予めプログラムしていた契約内容を自動執行できるように、ブロックチェーン上にコントラクトが刻まれているため、プラットフォーム上でDapps(分散型アプリ)の開発が可能、また、Polcadot上で動くマルチチェーンとして機能するため、異なるブロックチェーン同士の相互接続が可能になり、パブリックブロックチェーンの大きな課題であった相互運用性の低さを解決する画期的なソリューションとして注目を浴びています。
ASTARネットワークの主な特徴は以下の通りです。
- Polcadotのプラットフォーム上で動くパラチェーンの一つ
- EVM※3、WASM※4との互換性があり、Solidityや一般的なバックエンド言語で開発が可能
- ASTARが開発者へのインセンティブになる
- DeFiプロジェクトの運用
- トークンのステーキング※5が可能
Polcadot※1:異なるブロックチェーン同士を接続し、相互運用性を高めることを目的に作られた分散型プラットフォーム
パラチェーン※2:ポルカドットエコシステムにおいて稼働する個々のブロックチェーンのこと
EVM※3:イーサリアム上でスマートコントラクトを実行するソフトゥエア環境
WASM※4:ブラウザ上でプログラムを高速で実行するためのソースコードの新しいフォーマット
ステーキング※5:保有している対象の暗号資産をネットワークに一定期間預け入れて、報酬を得る仕組み
- 名称 Astar Network
- シンボル ASTR
- 運営企業 「Stake Technolosies」
- ファウンダー 渡辺聡太氏
- コンセンサスアルゴリズム NPoS(Nominated Proof-of-Stake)
- 価格 8.17円
- 時価総額 約420億円(23年9月20段階)
- 公式サイト https://astar.network/ja
- Twitter https://twitter.com/AstarNetwork
- 国内提携企業 NTTドコモ、Ginco、SMBC日興証券株式会社
- 目的 異なるブロックチェーン同士の相互接続
ファウンダー渡辺創太さんの紹介
Astarネットワークを開発・運営する「Stake Technolosies」は日本人ファウンダーである
渡辺創太氏が立ち上げた会社で、現在はシンガポールに100%子会社を設立し、海外を基盤にビジネスを展開中。
創業の発端は、渡辺氏がインターネットの次に来る主力産業の波を考えた際に、ブロックチェーン領域への興味関心を持ったことがきっかけとなっており、大学在学中に休学を取得、シリコンバレーのブロックチェーン企業で勤務経験を積んだ上で、日本に帰国後2019年にStake technolosiesを立ち上げています。
世界で戦って勝てるパブリックブロックチェーンを作るというミッションのもと、プロダクト作成からビジネス系イベントへの登壇、投資家との打ち合わせなど、精力的に国内外を駆け回り、現在も活動されています。
ASTARネットワークの基本概念の説明
世の中には無数のパブリックチェーンが存在しますが、多種多様なビジネスモデルやトランザクションの条件に適した、包括的なブロックチェーンは存在しません。
業界やユースケースが変われば当然実装すべき機能やスマートコントラクトの内容も異なるため、現在はそれぞれの環境に適した異なるブロックチェーンが乱立している状況です。
ASTARネットワークはこれまで存在してきたブロックチェーン間の壁を溶かし、異なるプラットフォーム間を繋ぐスマートコントラクトハブとして、相互運用性の向上とシームレスな社会の実現をビジョンとして掲げ、グローバルで開発運用が進められています。
なぜPolkadotと連携するのか?
Polkadotはシームレスな相互運用性の問題を解決することを目的に作られたレイヤー1ブロックチェーンです。
Polkadotの主な構成は以下の通りです。
- リレーチェーン
- Polkadotの本体にあたるパブリックチェーン
- パラチェーン
- 各産業、業界のユースケースに特化した運用が可能なチェーン
出典:WEB3財団
上記イラストの通り、2つのチェーンに別れて運用されています。
また、それぞれにチェーンの役割は異なり、リレーチェーンは各チェーンとの相互運用性が優れたパブリックチェーンであると同時に、接続された各パラチェーンにセキュリティをインポートする「セキュリティシェア」という機能を有しています。
この機能により、独自でブロックチェーンを開発する時に問題となる、セキュリティの課題を解決することが可能です。
一方、パラチェーンではリレーチェーンに搭載されていないスマートコントラクトの機能を有しており、様々なビジネス上のユースケースにおける事象に対応できるように開発が施されており、ASTARネットワークは2021年12月にPolkadotに接続するための枠を世界で3番目に獲得し、接続されたパラチェーンとして世界中から脚光を浴びているプロジェクトです。
ASTARネットワークの開発環境「Substrate」
ASTARネットワークはPolygonの「Substrate」というブロックチェーンを構築するためのフレームワークを用いて開発されています。
substrateとは、ブロックチェーンのカスタムを行うための開発キットのことで、
テンプレート化されたフレームワークを用いて、Polcadot上に独自のプラットフォームを開発することが可能です。
WEB2領域で例えると、Wordpress上で好みのプラグインを組み合わせて独自のWEBサイトを作ることが出来るのと同様に、それぞれのユースケースに合わせた独自のブロックチェーンの開発のために、コンセンサスアルゴリズム、ファイナリティの期間、ブロックサイズの設定などを、substrate上で行うことで、これまでの環境では生み出せなかった汎用性の高いブロックチェーンの開発が可能になりました。
出典:アスターネットワーク
ASTARの買い方
それでは、ASTARの購入方法の紹介を行います。現在ASTARが購入出来る国内取引所は以下の通りです。
国内取引所:GMOコイン
口座の開設がまだの人は早速口座を作り、以下の手順でASTARを購入してください。
- GMOコインに登録
- 日本円を口座に入金
- 日本円でASTARを購入
企業との提携事例
近年では国内大手企業や地方自治体との提携も順調に進んでおり、本格的な日本での事業展開が期待され非常に注目を集めています。
下記2つの国内プロジェクトの事例を挙げているので順に紹介していきます。
SONY
出典:アスターネットワーク
渡辺氏が代表を務めるStartale Labs(スターテイルラボ)※1はソニーグループの事業会社
である、ソニーネットワークコミュニケーションズと資本提携した事を23年6月に発表しています。
資金調達額はシードラウンドで350万USドル(約5億円)になり、今後はソニーグループが有する通信事業、ソリューション事業の知見を共有しながら、共通で掲げるビジョンである、「WEB3 for Billions」(数十億人が使うWEB3を構築数する)を実現するための業務連携を進めていくようだ。
NTTドコモ
ドコモグループはこれまでもWEB3領域や最新のテクノロジー領域への事業投資に力を入れてきましたが、近年ではより本格的にWEB3領域への事業展開を進めており、直近では「株式会社NTT Digital」という子会社を立ち上げ、NFTの社会実装に向けて本格的に関わっていく姿勢を見せています。
ASTARとは22年10月にWEB3普及に関する基本合意を締結し、23年7月に子会社である「NTT Dgitali」とも提携を行っています。
両社は今後、DAO(分散型自律組織)の考え方を活用した社会課題解決プロジェクトを開始するとのことで、国内大手企業と日本発のパブリックブロックチェーンプロダクトの掛け合わせで、更なる国内地方創生に関するプロジェクトの盛り上がりが期待されます。
主な協業領域は以下の3点です。
- ESG/SDGs領域への適用
- 安心・安全なWeb3活用に向けた技術基盤の構築
- WEB3人材の育成
ASTAR×地方創生
近年地方自治体の間でWEB3と掛け合わせた地方創生の取り組みが少しづつ盛り上がりを見せています。
近年メディアでも「NFT×ふるさと納税」の取り組みがよく取り上げられますが、地域の中に根付いている、フォークロア(民俗・風習)や文化、アートをNFTとして発行し、域内の事業者と連携した観光プロモーションを打つことで、一定の関係人口数を増やし、地域のファンコミュニティを立ち上げることに成功しています。
ASTARにおいても、今後国家のWEB3成長戦略を推進していく上で、国内初のパブリックチェーンとして、国内プロジェクトのユースケースが増えてくることが期待されています。
今回はその中でも地域の観光を盛り上げることを目的に、ASTARを活用したプロジェクトの一例を取り上げたいと思います。
ASTAR×観光DXプロジェクト「スマホdeおみやげ」
先日、ASTARネットワークを活用した地方創生プロジェクト第一弾として、株式会社Digittleが提供する観光DXサービス「スマホ de おみやげ」がリリースされました。
スマホdeおみやげは旅行でその土地を訪れた観光客に対して、旅行に訪れた記念として地域の特色を活かしたNFT(デジタルお土産)を提供するサービスです。
出典:スマホdeおみやげ
「スマホdeおみやげ」サービス概要
提供されたNFTはASTARチェーン上に発行されるので、観光客がその土地を訪れた証明になり、旅行期間中に使用できるクーポンやお得な観光情報などの特典を受けることが出来ます。
また、旅行後もNFT保有者に対してふるさと納税や、観光情報などが定期的に発信されるので、NFT保有者は継続的にその地域の情報を得ることが出来ます。
このように1度の観光で終わるのではなく、「またその土地を訪れたい」という熱量の高いファンやリピーターを増やすための「関係人口」の創出に大きく貢献するサービスとして期待されています。
「スマホdeおみやげ」のサービスを導入する事で期待される効果は以下の通りです。
- 地域外からの消費・監視率の向上
- 地域のファン(関係人口)の創造
- 地域経済の活性化
- 観光産業をはじめとした地域産業の振興
- 訪日外国人の受け入れ強化(23年夏実装予定)
出典:スマホdeおみやげ
現在同社とASTARが連携している地方自治体は以下の2自治体です。
- 三重県松阪市 キャンペーン実施期間:3月24日〜4月9日
- 広島県尾道市 キャンペーン実施期間:2023年7月1日〜9月3日
国内の事例が増えることで、今後は更に他の自治体との取り組みが期待されます。
スマホdeおみやげ第二弾 広島県尾道市
尾道市と尾道市立美術館協力のもと、美術館にゆかりの深い2匹の猫「ケンちゃん」と「ゴッちゃん」をデジタル3Dフィギュア化、来館された方を対象にNFTで無料配布するというキャンペーンです。
受け取り方法に関しては、尾道市立美術館に掲示されているポスター、配布されるチラシに記載されているQRコードをお手持ちのスマートフォンで読み込み、特設サイト内でNFTの受け取りを行うことが可能です。
イベント詳細
●実施期間:2023年7月1日(土)〜9月3日(日)
※特別展「超・色鉛筆アート展~神ワザ12人の彩りスタイル」開催期間中
●場所:尾道市立美術館
〒722-0032 広島県尾道市西土堂町17-19(千光寺公園内)
※休館日および開館時間は尾道市立美術館の公式サイトにてご確認ください。
※ポスターに記載している二次元コードの読み取りは、美術館の閉館時間はご利用いただけない場合があります。
●デジタルお土産の受け取り可能地域:尾道市内全域
※デジタルお土産をお受け取りの際に、GPS機能により位置情報を取得します。美術館に掲示されているポスターやチラシに記載の二次元コードを読み取りの後、美術館を離れても市内にいらっしゃることが認証できればお受け取り頂けます。
スマホdeおみやげ第三弾 山口県山口市
山口県山口市が誇る国宝「瑠璃光寺五重塔」をデジタル3D化し、来訪した観光客向けに域内の観光施設とタイアップし、記念品としてプレゼントする企画。現在国宝瑠璃光寺五重塔は約70年ぶりの檜皮葺屋根の全面葺き替え工を行っているようで、残念ながら実物を見ることは出来ませんが、NFTであればいつでもリアルな模型をスマホ上で閲覧可能です。
【五重塔NFTの特徴】
- 現地でしか購入できない(専用アプリ「YOIN WALLET」が必要になります)
- スマホ画面の見る角度によって、見え方が異なる
- NFT購入者には提携飲食店のデジタルクーポンが付いてくる
【概要】
販売開始日:2023年9月7日(木)〜
販売場所:瑠璃光寺総合受付窓口
【販売形態】
- 梅:2,000円
国宝瑠璃光寺五重塔NFT、市内の登録飲食店で使えるお得なデジタルクーポンチケット、遷座記念特別拝観チケット(瑠璃光寺資料館にも入館可)
- 竹:5,000円
国宝瑠璃光寺五重塔NFT、市内の登録飲食店で使えるお得なデジタルクーポンチケット、選べる山口市内歴史文化体験コース(歴史文化体験記念NFT付)、遷座記念特別拝観チケット(瑠璃光寺資料館にも入館可)
- 松:15,000円
国宝瑠璃光寺五重塔NFT、市内の登録飲食店で使えるお得なデジタルクーポンチケット、選べる山口市内歴史文化体験コース(歴史文化体験記念NFT付)、遷座記念特別拝観チケット(瑠璃光寺資料館にも入館可)、湯田温泉入浴ペアチケット、湯田温泉お食事ペアチケット
上記記載の通り、購入するプランのグレードが上がる程、体験できる価値も向上します。
松プランは近隣の湯田温泉の入浴ペアチケッやお食事チケットも一緒に含まれているため、同エリア内の観光をまとめてがっつり楽しみたい方にオススメです。
イベント詳細
「国宝瑠璃光寺五重塔NFT」の販売開始同日より、瑠璃光寺のある香山公園では、「夜の香山公園を散策する。~日本初 国宝3DCG 瑠璃光寺五重塔NFT発売記念イベント~」が開催されます。
厳かな光で演出された香山公園や瑠璃光寺を巡る、ナイトウォーク。
自らも光のアートの一部になれる「NAKEDディスタンス提灯®」を持って夜の公園内を「散策」することで新しいさんぽを楽しめます。「NAKEDディスタンス提灯®」は小学生以下無料レンタルになります。
【概要】
・イベント名:夜の香山公園を散策する。~日本初 国宝3DCG 瑠璃光寺五重塔NFT発売記念イベント~
・日時:2023年9月8日(金)~9月10日(日) 18:00~21:30
・場所:山口市 香山公園・瑠璃光寺
・主催:シンクリア
・後援:山口市・(一財)山口観光コンベンション協会
野外美術館「海岸線の美術館」巨大壁画プロジェクト 宮城県石巻市
◾️「海岸線の美術館」プロジェクト概要
東日本大震災によって被災を受けた宮城県石巻市雄勝町は震災による20M級の津波災害により大打撃を受け、深い傷を負いましたがこれらの逆境からアートの力で街を復興するためのプロジェクトとして、巨大防潮堤の壁面に巨大壁画を描き、新たに海と人の関係性を構築する取り組みが町ぐるみで行われています。
また、この取り組みに賛同するパトロンを募るための仕掛けにASTAR上で発行されたNFTを活用して域外から関係人口の創出に大いに貢献しています。
海岸線の美術館 (Seawall Museum Ogatsu)
〇所在地 :〒986-1336 宮城県石巻市雄勝町上雄勝2丁目22
〇開館時間:0:00〜24:00(野外美術館につきいつでもご覧いただけます。ご自由にご観覧ください)
〇休館日 :年中無休
〇入館料 :無料
〇駐車場 :みうら海産物店横空き地
■見どころ
- 高さ最大10m、全長約3.5kmの巨大な防潮堤に描かれた大壁画群
- 雄勝の自然と一体化し、季節や時間によって変わる鑑賞体験
- 毎年制作され、壁画から壁画まで海岸線沿いを巡ることで雄勝の魅力を隅々まで味わえる地域一体型の設計。
■作品紹介
美術館の開館にあたって、アーティストの安井鷹之介が描いた1作目の『THEORIA|テオリア』、2作目の『A Fisherman|漁師』の2作品を同時に公開。雄勝の海景や漁師の姿をモチーフに描かれた巨大な壁画は、周囲の山並みや空と一体化し、季節や時間によって、その日その場所でしか出会えない鑑賞体験を生み出します。
なお壁画の制作費用として、クラウドファンディングを実施し、1,000万円を超える皆様のご支援をいただきました。今後も1年に1〜2作品の壁画を制作し、美術館の範囲を拡大していく予定です。
1作目『THEORIA|テオリア』(アーティスト:安井鷹之介)
・サイズ:高さ7.5m×幅54.6m
・場所:宮城県石巻市雄勝町上雄勝2-22 みうら海産物店裏防潮堤
・制作期間:2022年9-11月
・アーティストコメント
雄勝の浜の風景をミックスしたワイドな一枚の絵の中には、左から、タ→昼→朝→夜と時間軸も混在させています。この壁画はこれから毎日、晴れの日も雨の日も、移り変わる四季や、対岸の山や一秒ごとに表情を変える空、走る車や生活する人と共に風景を作っていくでしょう。そして人がここにいる限り、ここでその光景を眺めて「観て想う」ことは続いていくはずで、本作はそこにある存在と状況のすべてとともに成立する作品です。作品名の「テオリア」は「観想」という意味のギリシア語で、スペルを分解すると THE/O(Ogatsu) / RIA(rias)[雑勝の岸辺]と読むこともできます。この壁画を含む雄勝の雄大な風景を前に、視野の先にある没入と想像の時間を過ごしていただけることを願っています。
2作目『A Fisherman|漁師』(アーティスト:安井鷹之介)
・サイズ:高さ7.5m×幅6.6m
・場所:宮城県石巻市雄勝町上雄勝2-22 みうら海産物店裏防潮堤
・制作期間:2022年11月
・アーティストコメント
この作品は、船頭にてロープを括る漁師さんの背中のワンシーンを描かせてもらっています。彼らの太くゴツゴツとした手から繰り出されるロープワークの所作も一才の無駄がなく、本当に美しいです。シーズン中は休みなく毎日毎朝海に出て仕事をする、この瞬間からだけでもその膨大な時間の片鱗を想像することができました。この町の至るところから感じ取ることのできる超越的なスケールとポテンシャルに、一瞬で猛烈な憧れを抱かされて、遺伝子や細胞が疼いたのは、脈々と自分の身体にも受け継がれるエッセンスを太古にまで感覚をつなげてくれる雄勝の凄みなのだと僕は感じています。
※なお、2023年度に制作予定の3作目に関して、クラウドファンディングを実施中です。
詳細はお問い合わせください。
■雄勝町について/アクセス
宮城県石巻市雄勝町は、三陸のリアス式海岸沿いにある美しい漁村です。2011年3月11日、東日本大震災の震源から最も近かった雄勝町は、20m級の津波の被害に遭い、町の8割が壊滅しました。約4,000人いた人口は現在1,000人ほどになり、超高齢化地域の一つとなっています。
雄勝町の名産は、ホタテ、カキ、ウニ、アワビ、ホヤ、ワカメ、旬の魚などリアス式海岸で育まれる豊かな海産物や、硯(すずり)や東京駅の屋根のスレートにも使われている雄勝石です。「海岸線の美術館」は、壁画から壁画を巡りながら、この町にしかない魅力を隅々まで堪能できるような地域一体型の美術館を目指しています。
NFTアートの購入方法
海岸線の美術館公式サイト(https://kaigansennobijutsukan.com/)から1つの壁画アートを528分割した1カベNFTの購入を行うことができます。(※現在#1-324までの販売)
支払い方法はクレジットカード対応になり、下記決済サービスに対応しています。
- ShopPay
- PayPal
- GooglePay
♯1〜324まで出品されているNFTアートの中から気に入ったアートを選択して、カベ主ネームにニックネームを記載して購入画面に進みます。
その際に、自身のEメールアドレスを入力し、購入後に登録したアドレス宛てにNFTのミント方法が送られてきます。
一般的なNFTの買い方を知りたい方はこちらから
これだけ読めばNFTが買えるようになります/一連の流れを簡単に解説
NFT保有者の主な特典は下記の通りです。
1.カベ券配布(紙とデジタルチケットで配布)
アート保有者として証明することが可能。またデジタルアートは経年劣化しないので、購入した当時のデザインが永続的に楽しめる。
2.壁画の下地制作イベントへ参加券
毎年開催されるアーティストのアートプロジェクトに参加することが可能。
3.壁画完成披露祭へのご招待
壁画が完成した際には完成披露祭に優先的に招待されます。
ASTAR×地方創生の展望と課題
日本は人口の約3割が東京に集中しているだけでなく、経済的にも東京を中心に回る一極集中状態です。これにより、効率的な経済発展が可能になり、都市部の生活水準は向上しましたが、その反面、地方との経済格差が深刻化しています。
ASTARは国内初のパブリックチェーンとして、国内の地域間格差の問題を解決するための基盤を提供します。先ほど紹介した「スマホdeおみやげ」のような、ASTAR上で開発されたキラーアプリが各自治体とコラボし、観光DXの文脈で普及していけば、地方創生×WEB3の有力なユースケースとして、ASTARネットワークの国内での発展に大きく寄与することになるでしょう。
また、一般的に地方創生とWEB3の相性は良いとされているため、今後はDAOの要素を取り入れた新しい地方自治の仕組み化や、地域通貨をASTAR上で発行して管理する各地域毎のエコシステムの開発など多岐に渡る地方創生に関するユースケースが生まれていくことが期待されます。
今後は本記事でも紹介したdocomoとの地方創生に関する大型プロジェクトが控えていたり、Astar Foundationが運営する日本法人向けのコミュニティの立ち上がりなど、様々な角度からWEB3事業を国内でスケールしていくための議論が行われるこちとになるため、
ASTARが地方創生のキラーコンテンツとして、より多くの注目を浴びる日はそう遠くはないかもしれません。